最終返済年齢は65歳で

多くの金融機関では住宅ローンの最終返済時の年齢を80歳前後に設定していますが、果たして本当に80歳まで住宅ローンを返済していけるでしょうか。

年金収入だけで住宅ローンを返済することはできないと思うべき

厚生労働省によると、標準的なサラリーマンが65歳以降に受給できる年金額は1か月あたりおよそ16万円、専業主婦の妻がもらえる年金額は6万円で、夫婦合わせて22万円となります。

では、老後夫婦の生活費は平均していくらくらいかかるのでしょうか。

65歳以上夫婦二人の月々の平均的生活費

食費 ¥66,000
水道光熱費 ¥22,000
家具日用品 ¥9,000
服飾品 ¥7,000
医療費・薬代(自己負担分) ¥15,000
交通費・通信費 ¥29,000
教育娯楽 ¥25,000
小遣い・交際費など ¥55,000
生活費合計 ¥228,000

生活費合計だけで年金を使い切ってしまい、生活費の他に各種税金や保険料もあり、とても住宅ローンの支払いに充てるお金はありません。

65歳定年時に住宅ローンが残った場合のシミュレーション

45歳未満であれば「最長35年ローン」を組むことができ、多くの人は途中で繰り上げ返済をして返済期間を短縮すればいいと考えがちですが、実際には子供ができて支出が増えていくのに、年を取るにつれて収入が頭打ちになるケースが少なくありません。

どんな大企業でも終身雇用が保証されるわけではなく、転職も当たり前の現状を考えると、退職金も想定ほどもらえないか、もしくは退職金が出ないことも想定しておいたほうがいいでしょう。

では具体的に最長期間で借り入れた場合に65歳時点でどれくらいのローン残高になるか、シミュレーションしてみましょう。

65歳時のローン残高

借入時年齢 返済期間 65歳時点での借り入れ残高
2,000万円借入 3,000万円借入 4,000万円借入 5,000万円借入
30歳 35年 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0
35歳 ¥3,400,000 ¥5,090,000 ¥6,790,000 ¥8,490,000
40歳 ¥6,590,000 ¥9,890,000 ¥13,190,000 ¥16,490,000
45歳 34年 ¥9,230,000 ¥13,850,000 ¥18,460,000 ¥23,080,000
50歳 29年 ¥10,520,000 ¥15,780,000 ¥21,050,000 ¥26,310,000
55歳 24年 ¥12,360,000 ¥18,540,000 ¥24,720,000 ¥30,900,000

※金利1.2%、元利均等返済
※最終返済時年齢が満80歳未満が条件の場合
※千円単位を四捨五入

45歳の時点で34年ローンで3,000万円借り入れた場合、滞りなく返済したとしても65歳時点で1,385万円のローン残高があります。

退職金等で1,385万円を一括返済できればいいのですが、仮にこの1,385万円を最終返済年齢の79歳まで返済するとなると、ボーナス払いなしで14年間もの間毎月89,600円の返済が必要になります。

夫婦での年金の平均受給額が月22万円だとすると、月々89,600円の住宅ローンの支払いがいかに無理があるか、お分かりいただけるでしょう。

定年退職までの残存年数を返済期間とすることを目標に

65歳を完済とした場合の年齢別/月々の返済額早見表

借入額4000万円、金利1.2%(最初の期間10年は0.8%試算)
借入時年齢 返済期間 月々返済額 ボーナス併用返済
月々返済額 ボーナス時加算
30歳 35年 ¥116,680 ¥87,510 ¥175,372
35歳 30年 ¥132,363 ¥99,272 ¥198,956
40歳 25年 ¥154,397 ¥115,798 ¥232,092
45歳 20年 ¥187,548 ¥140,661 ¥281,944
50歳 15年 ¥242,932 ¥182,199 ¥365,229
55歳 10年 ¥346,955 ¥260,216 ¥521,265
借入額3,000万円、金利1.2%
借入時年齢 返済期間 月々返済額 ボーナス併用返済
月々返済額 ボーナス時加算
30歳 35年 ¥87,510 ¥58,340 ¥175,372
35歳 30年 ¥99,272 ¥66,181 ¥198,956
40歳 25年 ¥115,798 ¥77,198 ¥232,092
45歳 20年 ¥140,661 ¥93,774 ¥281,944
50歳 15年 ¥182,199 ¥121,466 ¥365,229
55歳 10年 ¥265,424 ¥176,949 ¥532,096

借入額を4,000万円とすると35歳から65歳までの30年間の均等払い返済で13万円を超えますが、3,000万円の借入額だとするとほぼ同条件で月々の返済額を10万円未満に抑えることができます。

現在の住居費と支出合計、そして貯蓄に回す分も考慮し、無理のない借り入れを検討しましょう。

 

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