住宅ローンの借り入れ限度額について

2019年5月21日

住宅ローンで希望額が借りられるかどうかは、「返済負担率」などの水準と金融機関やローン商品ごとに設定されている融資限度額および、物件価格等に対する借入金額の割合などでも異なってきます。

金融機関や住宅ローンごとの限度額について

当然ですが、お金は無制限に借りられるわけではなく、住宅ローンの場合はいくつかの観点から借入金額に上限が設けられています。

上限の1つめは購入価格や建築代金に対する「借入金額の割合」で、現在では一部の金融機関や商品を除いて10割以内がほとんどです。保証料や登記関係の費用など、取得時にかかる「諸費用」まで含めて貸し出すところも珍しくなく、よって審査の結果次第では、「自己資金ゼロ」でマイホームが取得できるということもありえます。

例えば「フラット35」では借入金額の割合(=融資率)が9割を超えると全体の金額に対する融資金利が0.44%高くなるので、借入れは9割以内に抑えたいところです。また、民間住宅ローンでも、自己資金が少ないと審査での評価が低くなります。

大手銀行を中心に融資率が8~9割を超える場合は融資金利や保証料が高くなる金融機関もあるので、「借りられる」のと「借りてもよいか」は別の話だと考えておきましょう。

上限の2つめは、住宅ローンとして貸し出す金額自体の上限である「融資限度額」です。たとえば購入を希望する住宅が6,000万円で融資率が10割だったとしても、その金融機関の融資限度額自体が5,000万円であれば、希望額をすべて借りることはできません。昨今では、地方銀行などでも1億円まで貸し出すところが多くなっていますが、地域や商品によっては3,000~5,000万円以内などの設定もあるため、事前に確認しておく必要があります。

民間住宅ローンの借り入れ限度額は返済能力次第

住宅ローンの審査における重要な判断基準の1つである「返済能力」との関係ですが、住宅ローンを借りる際に「年間の返済額が税込み年収の35%以内」といったような明確な「収入基準」が設けられている場合は、これをクリアしなければ希望額が借りられません。

ここでいう収入基準は住宅ローンの種類や借入先の金融機関などで異なり、例えばフラット35や財形住宅融資では原則として公表された基準(すべての借入金額に対する年間返済額が年収の35%以内など)から判断されます。

この基準を満たしていて、かつ、クレジットカードなどの延滞歴等がなければ、借入限度額の範囲内で希望額を借りることも可能でしょう。

一方民間住宅ローンの場合は、「年収の0%以内」といった明確な基準を設けているところと返済負担率を中心に、職業や勤務先、勤続(営業)年数、頭金の割合などから総合的に判断するところに分かれます。

また変動金利型などの場合は現在の金利水準が将来的に続く保証はないため、融資のリスクを減らすために現在の金利ではなく例えば3%や4%などの「審査金利」を使って計算する金融機関も多くあります。

以上のように、実際の借入限度額は、利用者の「返済能力」次第だということを理解しておきましょう。

なお、民間住宅ローンでは「年収の6~8倍程度」などの基準を設けて融資上限の目安にしているところもあります。ローン金利の低下によって返済額が同じ場合の借入可能額は増えていますが、これは金融機関(または保証会社)から見ると、返済が不能となった場合の貸し倒れが増えることを意味します。

したがって、この「年収倍率」が高いと融資が受けられなかったり自己資金の追加や、保証料または金利が高くなることもあります。以前と比べて審査の基準が厳しくなっているローンや金融機関があるという点にも留意が必要でしょう。

商品ごとの融資率と融資限度額の違い

住宅ローンの種類や組み合わせ 融資率
(物件価格等に対する借入金額の割合)
融資限度額
民間住宅ローン 8~10割以内 3,000万円~1億円
フラット35(買取型) 10割以内 8,000万円
財形住宅融資 9割以内 4,000万円*1
フラット35+財形住宅融資 合計で10割以内 1億円*2
フラット35+民間住宅ローン
フラット35(リフォーム一体型)
フラット35(リノベ)
「購入価格+リフォーム工事費」の10割以内 8,000万円

*1:財形貯蓄残高の10倍まで
*2:それぞれの融資限度額を満たす必要あり

住宅ローンはどれくらいの借り入れが適正か?

住宅ローンは長期に渡って返済する場合がほとんどなので、将来の家族構成や環境の変化による出費も踏まえて考える必要があります。

現在の環境でぎりぎり返済可能なローンを組んだとすると、将来出費が増えたときに返済できなくなる可能性が十分考えられます。

おおよそですが、借り入れ額は年収の5倍くらいまでを目安にしましょう。

詳細は、借り入れ金額は年収の5倍までを目安に もご覧ください。

 

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