地震保険とは?

2018年8月17日

火災保険では地震や噴火またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没、流出によって被った建物や家財の損害は一切補償されません。

また地震などが原因で延焼・拡大した損害も補償対象外です。

日本は全国どこでも地震被害にあう可能性があります。
地震保険の理解を深め、適切な保険契約の参考となれば幸いです。

地震保険の仕組み

地震リスクは損害が巨大になる可能性や発生の時期・頻度の予測が困難なことから、民間の損害保険会社だけで補償することは難しく、よって、「地震保険に関する法律」に基づき、政府と民間損害保険会社が共同で運営する地震保険で補償することになっています。

地震保険は居住用の建物や家財のみが保険対象となっており、それ以外のものは一切補償対象とすることができません。

政府が関与している一種の社会保障制度の色合いが強く、よって地震保険の保険料は一律となっています。

地震保険の契約について

地震保険は単独で契約することはできず、必ず主契約となる建物や家財の火災保険とセットで契約することになります。

地震保険は居住用建物および家財を対象とした火災保険の契約時に原則自動付帯となりますが、契約者の意思で地震保険を契約しないことも可能です。

なお、火災保険の契約時に地震保険を契約しなかった場合でも、火災保険の保険期間の途中から地震保険を掛けることも可能です。

火災保険の主契約が「建物」と「家財」の場合、双方に地震保険を掛けることもいずれか一方のみに地震保険を掛けることもできますが、保険期間は建物や家財の火災保険の保険期間とあわせる必要があり、最長5年間となっています。

地震保険の保険金額

地震保険の対象は居住用の建物と家財ですが、家財のうち、通貨や有価証券、預貯金証書、自動車や貴金属、宝石、美術品、骨とう品など、1個もしくは1組の価額が30万円を超えるものや本などの原稿、設計書、図案、帳簿などは補償の対象外となっています。

地震保険の保険金額は主契約となる火災保険の30~50%の範囲内で設定しますが、建物は5,000万円、家財は1,000万円が上限となっています。

この上限は、地震保険が被災物件の完全復旧や建て替えではなく、被災者の生活の安定に寄与することを主目的としていることによります。

よって、復旧費用全額を補償する火災保険と異なり、地震保険は損害を受けた建物や家財の損害の程度により支払われる保険金が決まっています。

保険金の支払い対象となる損害の程度は、

  • 全損
  • 大半損
  • 小半損
  • 一部損

の4段階とされており、地震により損害を受けても一部損にも該当しない場合は保険金が支払われません。

たった4段階の仕分けで、と思われるかもしれませんが、大地震が発生して被害が広範囲に渡った場合でも短期間に大量の損害調査を行い、保険金を迅速かつ公正に支払う必要がある理由からこのような仕組みになっています。

地震保険損害認定基準

損害の程度 認定基準 支払われる保険金額
全損 主要構造部※(基礎、柱、壁、屋根等)の損害額が時価額の50%以上となった場合、または焼失したもしくは流失した部分の床面積がその建物の延べ床面積の70%以上となった場合 保険金額の100%
(時価額が限度)
大半損 主要構造部※(基礎、柱、壁、屋根等)の損害額が時価額の40%以上50%未満となった場合、または焼失したもしくは流失した部分の床面積がその建物の延べ床面積の50%以上70%未満となった場合 保険金額の60%
(時価額の60%が限度)
小半損 主要構造部※(基礎、柱、壁、屋根等)の損害額が時価額の20%以上40%未満となった場合、または焼失したもしくは流失した部分の床面積がその建物の延べ床面積の20%以上50%未満となった場合 保険金額の30%
(時価額の30%が限度)
一部損 主要構造部※(基礎、柱、壁、屋根等)の損害額が時価額の3%以上20%未満となった場合、または建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水を受け、建物の損害が全損・大半損・小半損に至らない場合 保険金額の5%
(時価額の5%が限度)

※地震保険における主要構造部とは、建築基準法施行令第1条第3号に掲げる構造耐力上主要な部分を指し、損害調査においては建物の機能を確保する部位で損害が外観上発生することが多い箇所を着目点としています

ただし、1回の地震等による政府と民間損害保険会社が支払う保険金額の総額が11兆3,000億円を超える場合は、保険金が減額される場合があります。

この11兆3,000億円という金額は、関東大震災クラスの地震が発生した場合でも支払い保険金総額がこの額を超えないように決定されており、この額は適宜見直されています。

地震保険の保険金支払い実績

地震名 発生年月日 支払い保険金
(単位:億円)
東日本大震災 2011年3月11日 13,061
熊本地震 2016年4月14日 2,724
阪神・淡路大震災 1995年1月17日 783
平成13年芸予地震 2001年3月24日 169
福岡県西方沖を震源とする地震 2005年3月20日 169
平成16年新潟県中越地震 2004年10月23日 149

地震保険契約のポイント

カテゴリー内記事