知っておきたい損害保険の基礎知識

2018年6月23日

損害保険は災害や事故によって生じた損害を補てんするものなので、「損害」にはどのようなものがあるか知っておくと損害保険に対する理解が深まります。

生活に欠かせない4つの損害保険

保険対象 保険種別 補償対象 主な補償内容
自動車保険 【自分】身体・車両 自動車事故による自分および相手のケガや車両の損害を補償
【相手】身体・車両・その他財産
住まい 火災保険 【自分】建物・家財 火災やガス爆発などによる家屋や家財の損害を補償。地震による火災は地震保険で補償。
地震保険
からだ 傷害保険 【自分】身体 事故による死亡、ケガによる損害を補償
所得補償保険
海外旅行保険
賠償責任 個人賠償責任保険 【相手】身体・財産 相手のケガや物に対する損害を補償

自動車保険

自動車保険は、自動車事故によって相手に負わせたケガや車などの損害が補償されるだけでなく、自分のケガや搭乗者のケガ、自分の車両の損害も補償されます。

ただし人に対する補償は、法律で加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険(通称:自賠責)からの補償が優先され、自賠責の保障限度額を超えると自動車任意保険から補てんされます。

自動車保険については別にまとめていますので、詳細はこちらもご覧ください。

安心車生活自賠責保険活用ガイド

火災保険

自分の建物や家財が火災によって損害を受けた場合に補償され、火災だけではなく落雷などによる損害も基本的に補償されます。また、ひょうや大雪、水害、盗難などの補償も追加して加入することができます。

なお、地震による火災は補償対象外となるので、別途「地震保険」に加入する必要があります。

傷害保険

事故によるケガで死亡したり入通院した場合に、死亡・後遺障害保険金や入院・通院保険金が支払われます。

ただし病気による死亡や入院・通院は対象外で、病気による死亡は「生命保険」、病気による入院・通院は「医療保険」で保障されます。

個人賠償責任保険

日常生活で相手にケガを負わせてしまったり、相手の所有物を壊してしまったりしたときに相手に対する損害が補償されます。

ただし相手から預かっている物や自動車、船舶などによる損害は補償の対象となっておらず、またこの保険は基本的に単体で販売されることはないので、自動車保険もしくは火災保険もしくは傷害保険のいずれかに特約として加入するのが一般的です。

損害保険の役割と仕組み

損害保険の役割について

役割 対象となる損害
自分の身体に関する補償 事故による死亡や後遺障害、病気やケガによる入通院
自分の物に関する補償 事故による自分の所有物の破損
相手の身体や
物に関する補償
事故によって相手を死傷させたり相手の所有物を壊した場合の賠償

損害保険は自分だけではなく、相手の損害を補償する役割があります。

例えば事故によるケガで入通院して治療費がかかった、自分の物が壊れたというように、自分の身体や持ち物に被害がおよんだときにその金銭的な損失が補償されます。

その一方、相手にケガをさせたり相手の所有物を壊してしまった場合、法律上の賠償責任を金銭的に補償する役割もあります。

損害補償の仕組みについて

補償される自分の損害 補償される相手の損害(損害賠償責任)
身体 死亡保険金や治療費、所得など 【対人賠償責任】
治療費、休業損害、慰謝料、逸失利益など
修理代などで全損の場合は再取得価格や時価額など 【対物賠償責任】
修理代などで全損の場合は時価、店舗の休業損害など

相手の人や物に損害を与えた場合に加害者がとるべき責任のことを「賠償責任」といい、相手に対する保険を総称して「賠償責任保険」といいます。

この「賠償責任保険」は、相手の人を死亡させたりケガをさせた場合の補償となる「対人保険」、相手の物を壊した場合の補償となる「対物保険」が組み合わさって構成されています。

なお、ここでいう「賠償責任」はあくまで法律上における賠償責任であり、当事者同士の意思に関係なく法律上賠償責任が発生しない事故の場合は補償対象にはなりません。

損害保険の免責について

損害保険は様々な事故に起因する損害を補償できますが、どんな事故でも無条件に補償されるわけではありません。これを「免責」と呼び、保険ごとに細かく取り決めがされていますが、「免責」には共通する3つの決まりがあります。

免責事項 内容
故意による事故 保険金詐欺 故意の場合はいかなる保険でも保険金は支払われない
偶発的でない事故 飲酒運転、自殺 事故相手に対する補償は支払い対象となる
戦争や天災 戦争、噴火、地震 地震保険などの特約に別途加入することで補償される場合がある

保険金詐欺を目的とした事故がいかなる保険でも補償されないのは当然として、飲酒運転などの重大な過失がある場合は自分の身体や物は補償されませんが、相手の身体や物については被害者保護の観点から基本的に補償の対象になります。

それと地震や火山噴火、津波などの天災や戦争、暴動などは起こったときの損害規模が保険の許容額を大幅に超えることが想定され、通常は保険金の支払い対象外となります。

ただし、地震が多い日本では国が補償の一部をカバーする地震保険が販売されており、傷害保険では天災に関する特約をつけることによって保険でのカバーが可能です。

これら損害保険の免責事項は各保険で細かく規定されているので、必ず確認するようにしましょう。

なお、保険金の支払い条件で一定の金額や期間は補償されない「免責金額」や「免責期間」という条件も各保険ごとに規定されているので、こちらもあわせて確認するようにしましょう。

損害保険の見直しポイント

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