入院費用など当面の急なお金が必要なら仮渡金請求で

2018年5月6日

けがの治療や入院費用など、被害者が当面の間立替えて支払った費用は、示談などで損害賠償が確定したあとに支払われますが、数か月かかる場合もざらにあり被害者の金銭的負担になりえます。

よって被害者の金銭的支援の目的で、示談や裁判が確定していなくても当面必要な費用を保険会社に請求できる「仮渡金」という制度が制定されています。
※自動車損害賠償保障法第17条1項

ただし請求できるのは被害者のみで、請求も1回限りです。

補足として、自賠責保険における被害者は事故における過失割合の度合いでは判断されません。詳細は、自賠責保険における加害者と被害者の定義を参照してください。

仮渡金のメリット
◇示談や裁判成立の有無は問われない
◇申請から1〜2週間くらいで支払われる
◇加害者の承諾も不要

示談は特に加害者との責任範疇や賠償額の相違で長引くケースがあります。
仮渡金制度を積極的に活用しましょう。

仮渡金の請求手続き

請求先

被害者が加害者の加入する自動車保険の保険会社へ必要書類をそろえて請求します。
被害者の代理人が請求することも可能ですが、加害者が請求することはできません。

代理人が請求する場合は委任状も必要です。

必要書類

必要書類 入手先
◇保険金(共済金)
◇損害賠償額
◇仮渡金支払請求書
損害保険会社や自賠責共済組合事務所
事故発生状況報告書 最寄りの損害保険会社や自賠責共済組合事務所
人身事故の記載がある交通事故証明書 自動車安全運転センターへ郵便振替か直接窓口で。
ホームページから申請して入手することもできます。
交通事故証明書
医師の診断書または死体検案書(死亡診断書) 治療を受けた医療機関に作成を依頼します。
印鑑証明書 住民登録をしている市区町村、本籍のある市区町村窓口。
被害者が未成年でその親権者が請求する場合は、親権者の印鑑証明書のほか、被害者本人の住民票または戸籍抄本も必要となります。
委任状および委任者の印鑑証明 死亡事故等で請求権者が複数いる場合、原則として請求権者のうち1名を代理者とします。他の請求権者全員の委任状および印鑑証明を添付します。

仮渡金で受け取る金額

被害状況 1人あたりの受領額
死亡 290万円
傷害 脊椎の損傷が認められる 40万円
上腕・前腕の骨折で合併症がある
大腿または下腿の骨折
内臓の破裂で腹膜炎を併発
14日以上の入院が必要で医師による治療が30日以上必要な傷病
脊柱の骨折 20万円
上腕又は前腕の骨折
内臓破裂
入院が必要で医師の治療期間が30日以上必要な傷病
14日以上の入院が必要
11日以上の医師の治療を要する傷害 5万円

仮渡金における注意点

◇請求できるは被害者のみで、かつ、1回限り
◇仮渡金が余った場合は保険会社へ返還義務あり
◇最終的に加害者側に責任が一切ないと判断された場合は保険会社へ仮渡金全額の返還義務あり
◇下記表のとおり請求期限あり

起算日 請求期限
傷害 事故発生日 起算日から3年
後遺障害 後遺障害の症状固定が確定した日
死亡 死亡日

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