損害賠償額の算定基準について

2018年6月10日

損害賠償額の決定には3つの算定基準があり、事故分類や損害種別ごとに計算する必要があります。通常、損害賠償請求側(被害者)と賠償側(加害者側)では異なる算定基準が使用されるため、算定基準の特徴をおさえておきましょう。

損害賠償額を決める3つの算定基準

損害賠償額の算定は修理費などの実費以外に将来の収入や精神的損害も考慮するため、損害賠償額の計算が複雑になります。

よって、自賠責保険、任意保険、弁護士会で各々以下の算定基準が設けられています。

  • 自賠責保険基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士会(裁判所)基準

自賠責保険基準

自賠法に明記されている支払基準に基づいて損害賠償金が支払われ、補償金額はその他基準と比較して最も低く設定されています。

任意保険基準

損害保険各社の支払基準で、保険が自由化されている現在では統一された支払基準はありません。ただし、現在でも保険の自由化以前の統一基準を参考に賠償額を提示する保険会社はあります。

弁護士会基準

弁護士会が過去の判例をベースに損害賠償の基準額を算定したもので、日弁連交通事故センター東京支部が「民事交通訴訟 損害賠償算定基準」(通称:赤い本)としてまとめ、一般販売しています。

なおこの「赤い本」は書店では売っていないので、日弁連交通事故センター東京支部に出向いて直接購入するか、日弁連交通事故センター東京支部のWebサイトから申し込み用PDFをダウンロードしてFAXする必要があります。

賠償額が最も高く算出されるのは弁護士会基準

上記3つの基準では自賠責保険基準が最も安く、弁護士会基準が最も高く損害賠償額が算出されます。

自賠責保険基準 < 任意保険基準 < 弁護士会基準

よって被害者側は最も高くなる弁護士会基準で被害額を算定し、賠償請求をすることになりますが、必ずしも認められるわけではなく、加害者側が認めない場合は裁判費用や時間を考慮して交渉する必要があります。

損害賠償交渉の順序

1.被害者側は損害額を弁護士会基準で算出して損害賠償請求額を賠償側へ提示

2.自賠責保険で損害をまかなえる場合は自賠責保険基準で算出し、任意保険に加入していて賠償額が自賠責限度額を超える場合は、任意保険会社が自賠責保険分も合わせて一括で支払うためすべての損害額を任意保険基準で算出

3.被害者側と賠償側で損害賠償額の交渉

4.損害賠償額に双方合意すれば支払い手続きへ

事故分類別の損害賠償額の算定について

上記を踏まえ、死亡事故、後遺障害事故、傷害事故、物損事故の各々について、積極損害、消極損害、慰謝料を算定する必要があります。事故種類別の損害賠償請求費目一覧はこちら>>

事故分類別の損害賠償額の算定方法は以下をご参照ください。

死亡事故の損害賠償額算定方法>>

後遺障害事故の損害賠償額算定方法>>

傷害事故の損害賠償額算定方法>>

物損事故の損害賠償額算定方法>>

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