示談不成立に終わったら

2017年11月7日

示談が合意に至らない場合は紛争処理機関に斡旋を依頼するか、裁判所に調停を申し立てます。

各紛争処理機関の概要と業務内容一覧

【日弁連交通事故相談センター】
日弁連によって設立された交通事故を専門に扱う財団法人で、電話や面接による無料相談を行っており、必要あれば示談の斡旋や弁護士の紹介も依頼することができます。

【交通事故紛争処理センター】
財団法人交通事故紛争処理センターでは、所属する弁護士の面接相談が無料で行われおり、面接相談後に示談の斡旋を依頼することができます。

【紛争解決センター】
紛争解決センターは別名、「仲裁センター」、「示談あっせんセンター」、「民事紛争処理センター」、「法律相談センター」、「ADRセンター」などとも呼ばれ、日弁連に所属する弁護士会によって全国に配置されています。

紛争処理センターに仲裁を依頼すると、仲裁人を含めて紛争の解決に向けた話し合いが行われます。

電話相談 面談による相談受付 示談の斡旋 示談書作成
交通事故紛争処理センター ×
日弁連交通事故相談センター
(一部センターで実施)
×
紛争処理センター ×

各紛争処理機関の所在地と連絡先一覧

交通事故の相談先 ~交通事故紛争処理機関を活用しよう~

民事調停のすすめ

損害賠償の金額でどうしても折り合いがつかなかったり、相手が弁護士や保険会社の担当者で思うような話し合いができない場合など、当事者同士では解決の糸口が見えない場合は、第三者に間に入ってもらって解決を目指すことをおすすめします。

簡易裁判所では民事調停といって、民事調停法に基づいて公正な第三者である民事調停委員が当事者双方の主張を聞いたうえで調停案を提示し、双方の合意が得られるように調停の斡旋をしてくれます。

まずは弁護士に相談してみる

最初に結論を書いておきますが、まずは 弁護士に相談 することをおすすめします。
例えば調停のために必要な書類を揃えるだけでも大変で、損害賠償額の算定は専門知識が必要です。

そして調停には相手方に対する強制力がないので、合意に至らなければ不成立となって何も残りません。

後悔しないためにも、まずは弁護士に話を聞いてもらうことをおすすめします。

調停申し立ての仕方と必要書類

通常は相手方の住所または居所の所在地などを管轄する簡易裁判所に調停を申し立てます。

ただし、人身事故の被害者側が申し立てる場合は、申立人の住所、居所を管轄する簡易裁判所に申し立てることもできます。

なお、調停を申し立てると損害賠償の時効を中断することができ、調停不成立で終了した場合も、その後2週間以内に訴訟を起こした場合、調停申し立て時に時効が中断されたものとみなされます。

調停の申し立てで簡易裁判所に提出する書類
◇調停申立書(正副2通)
交通調停書式と記載例のダウンロード(裁判所サイト)
◇交通事故証明書
◇診断書(障害の部位・程度の証明)
◇診断報酬明細書(入・退院の日数や診断内容の証明)
◇付添看護料領収書
◇休業損害証明書
◇交通費内訳書
◇商業帳簿・所得税申告書など(自営業の場合)
◇物損見積書・領収書(修理や新規購入に必要な金額の証明)
◇戸籍謄本(当事者が未成年の場合)
◇商業登記簿謄本(当事者が法人の場合)
◇交通事故見取り図・現場写真など

上記のうち、該当するものを準備して申し立て書とともに簡易裁判所に提出します。

なお、申し立て用紙は裁判所の窓口や各簡易裁判所のサイトから入手することもできます。

調停申し立てに必要な費用

申し立て時には所定額の申立手数料が必要で、その額は民事訴訟費用等に関する法律で定められていて、基本的に訴訟額と申し立ての内容によって決まります。

手数料額早見表(裁判所サイト)※PDFファイルが開きます

申し立て手数料は収入印紙で訴状や申立書に貼付して納付しますが、手数料の額が100万円を超える場合は収入印紙に代えて現金で納付することも可能です。

間違いがないよう、収入印紙の購入前に裁判所窓口で手数料を確認することをおすすめします。

調停申し立てが受理されたあと

調停申し立てが受理されると調停期日が指定された通知が届くので、指定日に本人が裁判所に出頭します。

相手方には裁判所から呼び出し状が届き、相手方も出頭義務が課されることになります。
※調停に正当な理由なく出頭しない場合は5万円以下の過料に処されます

なお、仕事の都合や病気などやむを得ない事情があれば代理人を出頭させることもできます。

調停は裁判官と一般市民などから選出された2名の調停委員と当事者との話し合いで行なわれますが、自分が出頭しないで代理人を立てた場合、自分の主張が調停委員に正しく伝わらないことも考えられます。

調停を申し立てた以上、できる限り自分で出頭するようにしましょう。

調停での話し合いについて

調停の話し合いは非公開の調停室で行なわれるので、プライバシーが他人に漏れることはありません。

話し合いはまず調停委員が双方の言い分を聞き取り、争点を整理して双方に相手の言い分を伝え合いながら妥結点を探ります。

また聞き取りの際に必要と判断されれば証拠の取調べなどの調査も行なわれ、例えば警察作成の実況見分調書など、当事者が警察署から写しを入手できないものは裁判所がその権限にて取り寄せることもあります。

こうした話し合いを踏まえ、最終的に調停案がまとめられます。

調停の成立まで

最終的にまとめられた調停案は裁判官によって当事者双方に読み聞かされ、合意できるかどうかの確認が取られます。

双方合意の確認が取れれば調停調書の作成が開始され、調停調書が完成してはじめて調停が成立します。

作成された調停調書には裁判所の判決書と同等の強制力があるので、万一調停内容が不履行されれば相手方に強制執行することが可能です。

なお、強制執行には裁判所からの執行文の付与など、いくつか手順があるので注意してください。

調停が不成立に終わった場合

最終的にまとめられた調停案に強制力はないため、調停案に対して一方もしくは双方が同意しない場合は調停不成立となり、訴訟によって解決を図る他なくなります。

調停が不調に終わったら最終決着は民事訴訟で

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