示談書の書き方と無料テンプレート

2017年10月26日

示談が成立したら必ず示談書を作成する

示談書に決まった書式はありませんし、例えば名詞の裏などに書かれたメモ程度のものでも示談書として有効ではありますが、金銭の支払いでトラブルが生じたときにメモでは証拠能力が乏しいといわざるをえません。

いつ、どこで、だれと、どのような内容を、どのような条件で、いつまでに、どうする

が示談書に最低限必要な項目となります。

示談書に入れておくべき条項
◇事故の日時・場所
◇加害車両と被害車両の車種と車両番号
◇事故の内容
◇被害の内容と賠償金額
◇支払い方法
◇支払いが滞った場合の対処
その余の請求を放棄する文言
◇作成年月日
◇事故当事者全員の住所・氏名および捺印

示談書の内容が固まって双方合意できたら、事故当事者人数分の示談書を作成し、各々捺印後に各自で保管します。
また示談書は、保険会社用にさらに数通作成する場合もあります。

なお、被害者が示談書以上の請求をしないことを明示するために、その余の請求を放棄する旨の文言を入れるのですが、示談後の後遺障害にはあてはまりません。

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不払いに備えるなら公正証書にする

示談書にどれだけのことを書いて合意しても、実際に賠償金が支払われなければなんの意味もありません。

相手側の代理人が保険会社であれば賠償金の不払いはまずありませんが、そうでない場合は不払いのリスクがあります。

従って、示談書はできれば公正証書にすることをおすすめします。

公正証書のメリット
◇高い証明力と証拠力
◇強制執行が可能
◇法律的に安全

公正証書は、国の機関である公証役場で公務員的立場にある公証人が作成する文書で、このような公正証書は公文書にあたります。また公正証書原本は原則として20年間は公証役場に保管され、よって高い信頼性と安全性を確保することができます。

また公正証書にしておけば、裁判の手続きを経ずに相手側の不動産や預貯金などの財産を強制執行して取り立てることができます。

ただし、強制執行するためには公正証書のなかに執行認諾文言(執行受諾文言)を入れておく必要があるので注意してください。

これは、

「加害者が賠償金の支払いをしなかった場合には、強制執行をされてもよい」

旨の一文です。この文言がないと強制力が生じないので注意しましょう。

公正証書の作成手順

公正証書は最寄りの 公証役場 で公証人が作成します。

作成には支払い側である加害者と受け取り側である被害者の双方が公証役場に出向く必要があります。
当事者の代わりに代理人が出頭することも可能ですが、

双方とも代理人を出頭させることはできない

ので注意してください。利益が相反していることから、加害者もしくは被害者のどちらか一方は必ず当事者本人である必要があります。

公正証書作成に必要な書類

当事者本人が出頭して作成する場合
1.運転免許証と認印
2.パスボートと認印
3.住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印
4.印鑑証明書と実印1~4のいずれか一つを持参します。

代理人が出頭して作成する場合
1.代理人の運転免許証と認印
2.代理人のパスボートと認印
3.代理人の住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印
4.代理人の印鑑証明書と実印1~4のいずれか一つに加えて代理を依頼した当事者本人の委任状が必要になります。

委任状に必要なもの
◇委任状に依頼者本人の実印が捺印されていること
◇委任状に捺印された実印の印鑑証明書
◇合意済み示談書の写し(コピー)

なお、委任状と合意済み示談書の写しは、委任状を上にして左側をホチキス等でとめ、1枚目(委任状)の裏側と2枚目(示談書の写し)の境目に契印を捺印してください。

契印とは、文書が2頁以上の複数で構成される場合に、その文書が一連のひとつの文書であることを証明するために文書の継ぎ目にかけて捺印する印のことで、示談書で捺印した印と同じ必要があるので注意してください。

公正証書作成時の手続き

署名の真正確認

加害者と被害者が合意して作成した示談書には双方の記名・捺印が行われていますが、この記名が本人によるものであるかどうかが確認されます。

◇目撃認証、面前認証
当事者双方が公証人の面前で証書に署名または押印

◇自認認証
当事者が公証人の面前で証書の署名または押印を自認

◇代理自認、代理認証
代理人が公証人の面前で証書の署名または押印が本人のものであると自認

記載内容の審査

公証人は、その文書の記載内容に違法性はないか、無効となっていないかなどの審査を行います。
この審査はあくまでも法律的に誤りがないかどうかを判断するためのものであり、記載内容自体の正当性や妥当性、正確性の証明ではないので注意が必要です。

示談書作成の費用

損害賠償額 手数料
~100万円 5,000円
100~200万円 7,000円
200~500万円 11,000円
500~1000万円 17,000円
1000~3000万円 23,000円
3000~5000万円 29,000円
5000~1億円 43,000円
1~3億円 43,000円+(5,000万円ごとに13,000円加算)
3~10億円 95,000円+(5,000万円ごとに11,000円加算)
10億円~ 249,000円+(5,000万円ごとに8,000円加算)

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