調停が不調に終わったら最終決着は民事訴訟で

2018年9月24日

民事訴訟について

民事訴訟は紛争解決の最終手段です。話し合い他あらゆる手を尽くしたけど合意にいたらない、示談といいながら相手が非協力的だ、など、にっちもさっちもいかない場合は民事訴訟を起こして最終決着を図るしかありません。

なお、民事訴訟は「本人訴訟」といって自分自身で訴訟を行うことも可能ですが、その場合は民事訴訟法や民法など、関連する法律の知識について少なくとも相手方弁護士と同等の知識が必要になります。

餅は餅屋

あなたが法律の素人である限りは「本人訴訟」はやめておきましょう。
なぜ弁護士がいいのか?については、

示談や調停、訴訟はまず最初に弁護士に相談

をご覧ください。

本記事は弁護士に依頼することを前提に記載しています。

訴訟の手続き

訴訟を起こすには、裁判所に訴状を提出する必要があります。

損害賠償請求を起こす人(原告)が、求める損害賠償額、事故の内容、損害額などを記載した書面(訴状)を裁判所と相手(被告)の人数分作成し、決められた額の収入印紙を貼って裁判所に提出します。

請求額が140万円以下であれば簡易裁判所へ、それを超える額であれば地方裁判所での訴訟となり、提出先は当事者(原告・被告)の住所を管轄している、もしくは事故発生現場の住所を管轄する裁判所になります。

民事訴訟の流れ


原告が裁判所に訴状を提出すると、双方(原告・被告)の口頭弁論の期日が指定され呼び出し状の送付が行われます。

双方が出廷して審理が始まると、自分の言い分や反論などを主張する口頭弁論が行われ、すべての言い分が出尽くすまで何度も繰り返し行われます。

あわせて、弁論を証明する証拠書類の提出、証人・現場検証の申請なども行われます。

また、審理が進んだ段階で裁判官から話し合いによる解決を勧められることもあります(和解勧告)。

和解勧告でも紛争が解決できなかった場合は審理が続行され、最終的に判決が言い渡されることになります。

なお、第1回口頭弁論期日に被告が答弁書などを提出せず、出頭もしない場合は原告が勝訴します。

訴訟中でも和解は可能

裁判上でも和解をすることは可能で、和解には訴訟を起こす前に行う「訴え提起前の和解」と、訴訟を起こした後に行う「訴訟上の和解」の2種類があります。

【訴え提起前の和解】
実務上即決和解と呼ばれ、当事者が簡易裁判所の指定日に出頭することによってその場で和解調書が取られます。

この和解調書は判決と同じ効力を持ち、公正証書よりも強い執行力があります。

【訴訟上の和解】
訴訟中に裁判官から勧告される和解のことで、応じるかどうかは当事者の自由です。
和解が成立すると、訴え提起前の和解と同様に和解調書が作成されます。

請求が60万円以下だったら小額訴訟を利用しよう

平成10年に制定された特別な手続きで、60万円以下の金銭の請求のみに限られますが原則として1回の審理で紛争が解決され、弁護士を立てずに自分で訴訟を行うことができます。

少額訴訟の申し立ては、原則として相手の住所地を管轄する簡易裁判所に行います。
裁判所が訴状を受け付けると審理の期日が決定され、当事者双方にその通知状が送付されます。

少額訴訟の特徴

  • 原則1回の期日で判決が言い渡される
  • 証拠書類は審理の際に調査可能なものに限られ、証人尋問も当日法定にいる者のみで行われる
  • 当日出席できない証人は、電話会議システムで尋問を受けることも可能
  • 被告に支払能力がない場合は分割払いや支払猶予の判決が言い渡されることがある
  • 判決に対して不服があっても控訴できないが、裁判所への異議申し立ては可能

少額訴訟の注意点

  • 金銭以外の請求は不可
  • 同じ簡易裁判所での少額訴訟は年10回まで
  • 相手の所在が分からないと少額訴訟を起こすことはできない
  • 提訴後は原告からの通常訴訟による審理の請求はできない
  • 被告が少額訴訟の手続きに応じない場合は通常の民事裁判に移行される
  • 異議申し立てはできるが控訴は不可
  • 原告への反訴はできない

少額訴訟の流れ

  1. 被害者が訴状を作成して訴訟相手の住所を管轄する簡易裁判所に提出
  2. 裁判所は訴状を受理したら第1回期日を指定して原告(被害者)・被告双方(加害者)に呼び出し状を送付
  3. 呼び出し状を受け取った被告は答弁書を作成して裁判所に提出
  4. 被告から答弁書を受け取った裁判所は原告に答弁書を送付
  5. 審理当日は原告・被告とも証拠と証人を準備して出廷
  6. 審理および口頭弁論(原則1回のみ)
  7. 判決が言い渡される
  8. 異議がある場合は2週間以内に裁判所に異議申し立てを行う
  9. 異議申し立てが行われた場合は通常の民事訴訟に移行される

示談や調停、訴訟はまず最初に弁護士に相談

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