自賠責保険の請求に必要な書類一覧と準備および提出方法

2018年1月20日

自賠責保険の請求に必要な書類一覧

提出書類および書類概要 ※ 入手先 被害者請求 仮渡金
死亡 後遺障害 傷害 死亡 傷害
・保険金(共済金)
・損害賠償額
・仮渡金支払請求書
加害者が加入している保険会社
交通事故証明書(人身事故) 自動車安全運転センター
事故発生状況報告書 事故当事者等
医師の診断書または死体検案書
(死亡診断書)
治療を受けた医師または病院
診療報酬明細書 治療を受けた医師
または病院
通院交通費明細書
付添看護自認書または看護料領収書
休業損害の証明として、
1. 給与所得者
事業主の休業損害証明書
(源泉徴収票添付)
2. 自由業者、自営業者、農林漁業者
納税証明書
課税証明書(取得額の記載されたもの
・または確定申告書 等
休業損害証明書は事業主、納税証明書、
課税証明書等は税務署または市区町村
印鑑証明書
損害賠償額の受領者が請求者本人であることの証明
住民票または戸籍抄本
被害者が未成年でその親権者が請求する場合、
当該未成年者の住民票または戸籍抄本が必要。
住民登録をしている市区町村、
本籍のある市区町村
委任状および(委任者の)印鑑証明
死亡事故等で請求権者が複数いる場合は、
原則として1名を代理者とし、
他の請求権者全員の委任状および印鑑証明が必要。
印鑑登録をしている市区町村
戸籍謄本 本籍のある市区町村
後遺障害診断書 治療を受けた医師または病院
レントゲン写真等 治療を受けた医師または病院

青太字の用紙は損害保険会社(組合)に備え付けあり。それ以外の書類は請求者本人が入手必要。
注1:仮渡金請求時の提出書類は損害賠償額請求時には再提出不要
注2:●は提出必須、○は事故内容によって必要

書類の記入について

保険金請求書
保険会社から送られてくる書類で、請求者の名前や免許証番号、宛先情報、事故発生時の状況などを記入する欄があります。保険会社の指示内容に従って書きましょう。

事故発生状況報告書
事故が起きた時の状況を記載する書類です。過失割合を判断する際の重要な指標となります。
時間が経つと記憶だけではあやふやな部分も出てくるので、救護措置や警察連絡の他に現場で実施しておきたいこと を参考にできる限りの証拠をおさえておくようにしましょう。

医師の診断書
保険会社から所定の用紙が送られてくるので、それを医師に渡して書いてもらいましょう。
ここに記載される内容が損害賠償額の算定のベースになります。よって、医師にも事情を伝えて詳しく書いてもらいましょう。

診療報酬明細書
入院用と通院用で書式が異なります。よって、請求に適切な用紙を保険会社から取り寄せてください。取り寄せた用紙は医師に書いてもらいます。
これも診断書と同じく、損害賠償額の算定のベースになります。

ただし、健康保険を使っている場合は病院では書いてもらえないことがあります。
その場合は健康保険組合にレセプト開示請求をして保険会社に提出しましょう。

通院交通費明細書
病院までの交通費請求のために必要な書類です。タクシーを利用した場合は領収書を、自家用車で通院した場合はガソリン代や駐車場代も請求の対象となります。

付添看護自認書
入院や通院に関して近親者の付き添いがあった場合、それに関わる費用も請求することができます。
ただし、13歳以上の場合には医師の要看護証明書が必要となります。
12歳以下の子供であれば証明書は不要です。

休業損害証明書
怪我で仕事ができなくなった場合、その損失を請求する書類です。
損害額の算出のために源泉徴収票や過去の給与明細などを添付する必要があります。
勤務先に記載してもらいましょう。

後遺障害診断書
後遺障害の認定を受けるために重要な書類となります。
症状固定日や今後の見通しなどが記載されています。
※症状固定日とはこれ以上症状の改善が見込めないと医師に判断された日

症状を証明するためにレントゲンやMRIなどの画像を添付することも可能です。

委任状
被害者の死亡などにより本人が請求できない場合、遺族が保険金を請求することになります。
委任状と代理人となる遺族の印鑑証明が必要となりますが、請求権者が複数の場合は代表者を1名選んで他の代理人の委任状と印鑑証明を用意しましょう。

交通事故証明書
警察による事故の実況見分の結果、交通事故証明書が発行されます。自動車安全運転センターで受け取ることができるので、最寄りのセンターへ取りに行きましょう。

もし事故後に警察へ連絡していないとしたら交通事故証明書は発行されないし、法律違反となります。
そもそも交通事故証明書がないと保険金請求できないので、事故が起きた時には必ず警察を呼びましょう。

交通事故現場での対応については、交通事故現場での必要措置 も参照ください。

印鑑証明書・戸籍謄本
最寄りの市区町村役場で入手できます。
戸籍謄本は被害者が死亡した時に必要な書類なので、被害者請求を行う遺族(代理人)が請求する必要があります。

保険会社から通常では入手できない請求関連書類

事故証明書が何らかの事情で入手できなかった場合、事故証明書が入手できなかった理由を説明する書類として

人身事故証明書入手不能理由書

を添付すれば、保険金を請求することができます。ただしこの書類は、保険会社からのいわゆる「自賠責保険セット」には含まれていません。

自賠責保険に対する異議申立書

も同様です。保険会社に別途請求すればフォーマットを入手できるかもしれませんが、特に記入方法が記述されているわけではありません。

人身事故証明書入手不能理由書は、事故証明書が入手できなかった正当な理由を証明するもので、例えば私有地内にある駐車場での人身事故など、警察が関与しない場所での人身事故における請求書類としても利用できます。

また自賠責保険に対する異議申立書は、主に後遺障害の認定等級に対する保険会社への異議申し立てとして利用し、原認定を破棄して新たな認定を求めるときに使用します。

上記いずれの書類もフォーマットが法律等で規定されているわけではないのですが、やはり最低限必要な記載事項と記入のポイントがあります。

記入例付きのフォーマットは当サイトにて無料提供していますので、下記リンクボタンよりダウンロードください。

【記入例付き】人身事故証明書入手不能理由書と自賠責保険に対する異議申立書の無料フォーマットダウンロード

請求書類の準備と提出について

交通事故証明書で加害者が加入している会社名と証明書番号を確認

加害者がどこの会社で自賠責をかけているかをまず最初に確認します。加入先がわかったら、請求書類を入手します。

請求書類の入手

請求書類はたいてい、「自賠責保険金請求のご案内」という冊子とセットで、各保険会社または代理店、共済組合などに問い合わせれば無料で入手できます。

なお、加害者が加入している保険会社とは別の会社の請求書を使用する場合は、請求先の会社名を請求印で訂正しますが、JAの自賠責共済の請求書は保険会社の書式と異なるので流用はできません。

請求書類の記入と提出

請求書類に必要事項を記入し、診断書などの必要書類とともに加害者が加入している保険会社に提出します。

直接持参しても郵送でも構わないのですが、郵送の場合はできれば書留めで、そして直接持参する場合は保険会社の窓口で、

「交通事故証明書、診断書、レセプトの原本証明をしてください」

と申し出て必要枚数をコピーし、「原本の写しに相違ありません」というハンコを押してもらいましょう!

節約の重要なポイント!
◇「原本の写しに相違ありません」とハンコを押してもらった書類は傷害保険(共済)などの請求時に原本として利用可能
◇コピーを原本として証明してもらうことで何らか再提出やコピーが受付不可とされた場合の書類の再入手費用を節約

たとえば病院の診断書は最低でも3,000円ほどかかります。たいていの保険会社は無料で対応してくれるので、必ず申し出ておきましょう。

請求書類提出後

請求書を受け取った保険会社や共済組合は、まず最初に事故発生時点で保険契約が有効だったかどうかの確認をし、同時に書類の不備や印鑑もれなどをチェックします。

もし不備があれば請求書類を提出したあなたに連絡が来ますので、指示に従ってください。

そして請求書類に問題ないことが確認できたら、保険会社や共済組合はその書類を各地にある最寄りの損害保険料率算出機構の調査事務所に送ります。

書類を受け取った調査事務所では、請求書類ごとに受付番号と担当者を決め、支払額の計算を始めます。

調査事務所での支払額が決定されるとその内容が請求書類送付元の保険会社や共済組合に通知され、保険会社や共済組合はその通知内容によって最終的な損害賠償額を決定します。

請求書類提出から損害賠償額が振り込まれるまでの流れは、

自賠責保険の請求手続きの流れ

も参照ください。

その他留意しておくべきこと

被害者請求には時効があって、3年を過ぎると自賠責の請求権が消滅してしまいます。
※平成22年3月31日以前に発生した交通事故の場合2年で時効となっていましたが、自賠責法が改正されて平成22年4月1日以降に発生した交通事故の時効は3年となりました。

諸事情によって請求の時効を過ぎてしまいそうな場合は、時効中断の申し立てをすることもできるので、詳しくは 自賠責保険には時効があります を参照ください。

自賠責の過失割合は事故発生状況報告書をもとに判断される

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