自賠責保険における加害者と被害者の定義

2018年1月8日

被害者保護が最優先

自賠責保険では、

過失の大小ではなくケガをしたか、させたか

でお互いの立場が変わります。具体的には、

一時停止を無視して交差点に進入したバイクと接触事故を起こした

場合、過失割合はバイク側が大きくても、バイクの運転手がケガをして車内にいたあなたが無傷であれば、

加害者=あなた=賠償する人

被害者=バイクの運転手=賠償される人

となります。

自分に落ち度はないのになんで加害者呼ばわりされるんだ!と思う人は多いと思いますが、自賠責保険はそもそも、

ケガや傷害を負ってしまった人を保護するための保険

なので、過失割合の大小にかかわらずケガを負った人を「被害者」と定義するのです。

よって、そもそも自賠責ってどんな保険? でも記載した通り、100%の被害者側の過失を加害者側が証明できない限りは、自賠責保険によって被害者は補償されます。

一般的には、過失割合の大きい加害行為をした人を「加害者」、過失は小さく不法行為によって権利を侵害されたり損害を受けた人を「被害者」と呼びますが、自賠責保険においてこれは当てはまらないので注意しましょう。

というのも、自賠責保険において「加害者請求」「被害者請求」という言葉が何度も出てきますが、この自賠責における「加害者」と「被害者」の定義をはき違えていると、

誰が誰の自賠責保険に請求すべきか

を混乱してしまうからです。

自賠責保険の賠償責任を負う人と賠償金を受け取る人

自賠責保険は、

「自動車の運行によって他人が受けた生命または身体の損害賠償を補償する制度である」

と自賠法により定められていますが、ここでいう「他人」の意味は一般的な「自分や家族、親族以外の第三者」ではなく、

運行供用者

以外の人が他人となります。

運行供用者(賠償責任を負う人)
◇自動車の所有者(個人や運送会社などの法人)
・たとえ自分で事故を起こしていなくとも賠償責任を負います
・雇い主は運行供用者責任(自賠法第3条)以外にも使用者責任(民法第715条)によって、従業員が業務中に起こした人身事故は賠償責任を負います
◇自動車を正式に使用する権利のある者(運転者、運転助手など)
◇正当な使用権を持たない運転者(無断借用運転者、盗難車の運転者など)
他人(事故で被害を受けて賠償金を受け取る人)
◇上記運行供用者以外の第三者

運行供用者にあたらない第三者として認められた場合は、相手の車の搭乗者や通行人はもちろん、自損事故の同乗者や家族や親族であっても賠償金の支払い対象となります。

「家族だから保険金は支払われないだろう」

と思うかもしれませんが、判断に困る場合はまずは保険会社や代理店に問い合わせてみましょう。

なお、車両の所有者であっても下記は運行供用者にあたりません。

車両の所有者でも運行供用者ではない人
◇名義変更していない旧所有者
◇事故を起こした盗難車の所有者。ただし車の管理責任を果たしているといえる場合のみ。
◇所有権留保を付けて販売している車の販売店

自賠責保険の正しい請求と請求権の時効について

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