消極損害の種別について

2018年6月3日

消極損害とは、事故にあうことによって将来得られたであろう利益を失ってしまう損害のことを指します。人身事故では死亡による逸失利益、後遺障害、休業障害があり、物損事故の場合は休業障害のみとなります。

人身事故(死亡事故/後遺障害/障害)の消極損害

人身事故により被害者が死亡または後遺障害が残ってしまった場合、死亡もしくは症状固定と診断されるまでが休業損害で、診断完了後は逸失利益とされます。
そして損害額を確定させるために、医師の診断書と被害者の収入を証明する必要があります。

死亡による逸失利益

死亡した被害者が将来得られたであろう収入のことで、下記計算式で求めます。

被害者の年収 ×(1-生活控除率)× ※ライプニッツ係数または新ホフマン係数

後遺障害による逸失利益

労働力の低下により収入が減少してしまった分の損害のことで、下記計算式で求めます。

被害者の年収 × 労働能力喪失率 × ※ライプニッツ係数または新ホフマン係数

※ライプニッツ係数または新ホフマン係数とは、将来の収入を保険金として一括で受け取るための運用益を控除するために使用する係数を指します。

休業損害

治療のために休業した期間に本来得られたはずの収入を損害として計算します。

代表的な休業損害計算式

◇給与所得者
事故前3か月間の収入 ÷ 90 × 休業日数

◇個人事業主
事故前年の所得税確定申告所得 ÷ 365 × 休業日数

◇家事従事者
※賃金センサスの女子平均賃金1日分収入 × 休業日数

※賃金センサスとは厚生労働省が毎年行う「賃金構造基本統計調査」のことで、年に1回、6月分について調査され、翌年の2月末に結果が発表されます。無職の人や専業主婦、未就労者など、収入を証明することが難しい人は、この賃金センサスの平均賃金を元に損害額を計算します。

物損事故の消極損害

物損事故の消極損害は休業損害のみです。運送会社の車両やタクシーなどが破損により休業した場合は休車損害、商店の店舗などが破損により休業した場合は営業損害と呼びます。

◇休車損害
運送会社の車両やタクシーといった営業車両が事故による破損で営業できなくなった場合、修理や買い替えの期間中に得られたであろう営業利益を損害として計算します。
なお、代替え車両の使用などで損害の回避ができた場合は損害としては認められません。

◇営業損害
店舗などが事故による破損などで営業できなかった場合、年間利益から1日あたりの利益を算出して休業日数をかけて損害額を算出します。
破損した物件の種類や修理期間、営業規模、営業内容なども考慮されます。

損害賠償額の算定基準について

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